内容説明
なぜ、話術だけではダメなのか?心理学経営の第一人者が明かす顧客の真実65。
目次
1部 話し下手でも成功できる(どんな「話し方」をすれば、相手に伝わるのか;人はなぜ、自分のことになると「保守的」になるのか;人はなぜ、「長期的な利益」より「目先の楽さ」を大きく感じてしまうのか)
2部 商売は感情で動く(どうすれば不況下でも買ってもらえるか;どうすれば顧客の満足度を高められるか)
3部 自分の中の「保守的な心理」を克服する(ブレイクスルー思考で新しい自分に挑戦する;常に懸命であれば「行き当たりばったり」の生き方でもかまわない)
著者等紹介
勝見明[カツミアキラ]
1952年、神奈川県逗子生まれ。東京大学教養学部中退。フリージャーナリストとして経済・経営分野を中心に執筆・講演活動を続ける。企業の組織運営、人材マネジメントに詳しい(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
手押し戦車
12
行動心理は立場が違うと矛盾した動きになる。顧客に対し選ぶ理由を提供して行かないと購買心理が働かなくなる。売り手の損失回避と買い手の損失回避は両立しない。人は利得から得る喜びより損失から受ける苦痛を大きく感じる。売り手が損失回避をするほど顧客の不満が大きくなっていく。新婚の時はちょっとした事でも満足したのが慣れるとそれが当然になり同じ事をやっても満足しなくなる。するとちょっとした行違いで不満が募り出す。顧客心理は失望すると全て否定的な面に目を向ける。逆に小さな感動をすると肯定的な面を見る心理が働く。2014/11/19
かずさん
5
話し方に関する部分は全体の4分の1くらい。例え話や数字を入れるなどのワンポイントが参考になります。そこまで出来れば話し上手だろう、と思いますが。残りは、商売に使える行動経済学の話がメイン。人の不合理な思考回路を逆手に取ったマーケティング手法について、勉強になります。ヒューリクティクスの罠は、日頃から気をつけたいところ。2015/02/05
タックン
4
話そうと思うのではなく、気持ちを伝えようとすることが大事ということでした。いろいろな具体例でわかりやすく解説しています。うまくできないからしないのではなく、一生懸命どう伝えたらわかってもらえるか考えて、はなすだけで、いいとのことでした。要するに”おもい”が大切なんです。 勉強になりました。
Kentaro
3
セブン&アイの鈴木敏文・代表取締役会長兼CEO(当時)は、小さい頃から極度のあがり症で、今も人と面と向かって話すのは得意ではない。営業や販売の経験がなく、一度、店舗の応援にかり出されたときも生来の人見知りが顔に表れ、上司からお前が立っているとお客にケンカを売っているみたいだといわれる始末だった。鈴木氏は営業も販売も経験がない分、逆に「売り手の理屈」ではなく、自分の中にある「買い手の心理」を呼び起こしてものごとを考える発想を身につけた。で、既存の常識を打ち破る事業や商品を次々に発案し、ヒットへと導いたのだ。2018/11/04
Belforma
3
鈴木敏文氏の経営についての考えについて書かれており、とてもためになった。「失敗しても逃げてはいけない、そこからまた始めればいい」「一日一日を精一杯生きる」という言葉が心に残った。2013/03/14