内容説明
本書は、十三冊の書籍を残しながら、今や全く忘れ去られた、放浪の作家安藤盛の人生をたどりつつ、盛が海外で出会った「からゆきさん」の嘆きと望郷の声を、盛の作品を通じて再現しようと試みるものである。
目次
謎の放浪作家と甥の執念
大分から台湾へ
忘れ去られた処女作『南支那と印度支那(みたままの記)』
ジャーナリストから作家の道へ
久米正雄の盗作「安南の暁鐘」事件
盗作事件の余波と『騒人』時代
読売新聞に連載された『海賊王の懐に入る』
長谷川時雨と『女人藝術』
からゆきさんを描いた『祖国を招く人々』
「祖国を招く人々」に出会った田澤震五
「祖国を招く人々」の真実
ベトナムのからゆきさん
絵ハガキにされたベトナムのからゆきさん
「南洋通」の安藤盛
早すぎた死
著者等紹介
青木澄夫[アオキスミオ]
中部大学国際関係学部国際関係学科教授。1950年、長野県松本市に生まれる。1974年、富山大学文理学部文学科国史学専攻卒業。一年間の民間会社勤務を経て1975年ケニアに渡りスワヒリ語を学ぶ。1976~1980年在ケニア共和国ナイロビ日本人学校と在タンザニア連合共和国ダニエルサラーム日本語補習校で現地採用助教論を務める。1980年帰国、国際協力事業団(現独立行政法人国際協力機構JICA)に奉職。海外勤務は1984~87年インドネシア事務所、1992~1995年ケニア事務所次長、2000~2004年タンザニア事務所長。2004年JICAを退職、中部大学国際関係学部教授に就任。日本アフリカ学会会員、日本ナイルエチオピア学会評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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