内容説明
2011年、北アフリカの小国チュニジアで起きた民主化革命は、やがてイスラム社会を大きく揺るがせる「アラブの春」のきっかけとなった。革命勃発の年から4年間、JICAシニア海外ボランティアとしてチュニジアの大学で教鞭をとった著者が見聞した、このおおらかな国と社会のありのままの姿。
目次
革命、帰国、そして再赴任
メミーアとアッスラール
バイリンガルの国
レンガブロックで造られた国
インシャアッラーと分業の社会
カフェ文化
チュニジアの新聞
チュニス郊外線
街角コラム
生きている宗教
ラマダンと犠牲祭
チュニジアにおけるサラフィスト問題
著者等紹介
守能信次[モリノシンジ]
中京大学名誉教授、経済学博士。1944年大阪府生まれ。1971年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。1978年ディジョン大学大学院経営経済研究科博士課程修了。2011年から2014年まで国際協力機構(JICA)のシニア海外ボランティアとしてチュニジアに滞在。現在はJICA中部コスモスクラブ会長として、ボランティア活動への協力と支援に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょうた
0
2010年ベンアリがまだ大統領だった時(アラブの政変が起こる約1年前)、チュニジアに旅行に行った。 その時に強く印象に残ったのは、優しさとフレンドリーな気質を併せ持つ人達だった。 そのような印象もありチュニジアには良い思い出がある。 その中で起きたアラブの政変。 その政変後に書かれたチュニジアに関する個人生活記録や旅行記のような本はほぼなかったので、アラブの政変後に書かれたこの本は貴重だ。 ここには、自分が感じたことと同じようなことも書いてあり、おおらかな人達に囲まれた著者の姿が想像できた。2018/01/20