内容説明
愛知県江南市の旧家吉田家の先祖、前野氏の歴史を記した家伝史料『武功夜話』。歴史から抹殺された側から描かれたこの史料を使い、信長・秀吉像に新しい光をあてる。
目次
第1章 生駒屋敷の出会い
第2章 若き日の信長像を問う
第3章 尾張国はどのように統一されたのか
第4章 桶狭間の戦い―勝利の秘策とは?
第5章 信長の美濃攻略を再考する
第6章 「幻の墨俣一夜城」説は覆るか
第7章 秀吉の出自と出世の謎
第8章 小牧・長久手の戦いの疑問を解く
第9章 佐々成政の「さらさら越え」とは何だったのか
第10章 豊臣秀次事件の真相
著者等紹介
阿部一彦[アベカズヒコ]
1944年、北海道生まれ。1972年、早稲田大学大学院文学研究科修士課程日本文学専修修了。博士(文学・早稲田大学)現在、愛知淑徳大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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菊地
1
んー、既存の史料による「定説」を「武功夜話」を対比させて読み解いていく内容かと思ったらなんか違った。 「信長公記」や「太閤記」などのメジャーな史科ついてもかなりの分量で語られているので「武功夜話」が「様々な説がある史科の一つ」のような扱いになってしまっている。 更に、既存の史料が多いので正確性を担保する場合は「一つの定説」を導くのが難しいのは分かるんだけど、定説が一つに固まっていないので前提の時点で読み辛い。 前提知識が一定上有る人が、「武功夜話」による「説」を追加で入れるために読むならアリ、という印象。2023/01/23
オルレアンの聖たぬき
0
とかく議論の多い『武功夜話』ですが、筆者の分析のようにひたすら『偽書』として切り捨てるには資料的価値の点で惜しいです。これも立派な資料だと思った。2013/10/20