内容説明
理念と現実とを架橋するグルントヴィの哲学「生の啓蒙」の成立過程を丹念に辿りながら、人間中心主義を越えた独自のヒューマニズム論の核心を取り出す。デンマークを代表する思想家の全貌を伝える古典的名著の本邦初訳。
目次
デンマークの人間的生についての省察とグルントヴィ
幼年期と青年期
悲恋とロマン主義
危機の時代
ルター派キリスト教
歴史・教会的ヴィジョン
その後の年月
人間的なものと民属・民衆的なもの
学校
まずは人間、しかる後にキリスト者
教会
吟唱詩人
著者等紹介
コック,ハル[コック,ハル][Koch,Hal]
1904‐63。本名はハンス・ハラルド・コック(Hans Halard Koch)。デンマークに生まれ、1937年から63年まで、コペンハーゲン大学で神学教授を務める。1940年秋に本書の基になったグルントヴィにかんする連続講義を行い、そのことからデンマーク青年協会の議長に選任され、ナチス・ドイツ占領下の平和的、文化的な抵抗運動のリーダー役を果たした。戦後は政府の青年委員会議長、クロエルップ・ホイスコーレの校長などを歴任。神学者として教会史研究をリードするかたわら、代表的な民主主義思想家として若者に政治参加の意義を説き、ホイスコーレを「共同市民の学校」として意義づける試みを行った
小池直人[コイケナオト]
1956年、群馬県生まれ。名古屋大学情報科学研究科に勤務し、西洋思想史、デンマーク社会論を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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