内容説明
「自明」なものへの疑い。閉塞状況を打破し、歴史と社会を突き動かす日本文化論とは?逃避ではなく挑戦としての「脱」を共通にした論集。
目次
浮世又兵衛はいかにして伝説となったか―『傾城反魂香』と『風流鏡が池』を中心に
歌比丘尼の誕生―熊野比丘尼と歌比丘尼の交錯
「心」の思想史―石田梅岩再考
「脱」あるいは「生贄」としての松陰
脱藩の思想史―歴史の流れと自由
上州館林藩における牛痘種痘の受け入れと長澤理玄―漢方的世界からの脱却を模索して
柳宗悦と柳田国男―民芸と民俗学
「東洋経済」における片山潜
天皇「代替り」と現代日本文化論―続・象徴天皇制と日本文化論争
深沢七郎の世界
漂泊の俳人・種田山頭火『草木塔:より
建築文化考 普請道楽