内容説明
発機丸は、鋼鉄製で蒸気機関を備える気走帆船。加賀藩最初の洋式軍艦で、若く優秀な加賀藩士たちが操船し、将軍家茂の上洛に供奉する航海や長州征伐の兵員輸送などに従事した。加賀藩幕末維新史の断面を解き明かす。
目次
1 軍艦発機丸の軌跡―加賀藩最初の洋式汽走帆船(宮腰沖に姿を見せた黒船の正体;加賀藩の軍艦事始めと黒船への関心;乗組員が決定し冬の荒海へ乗り出す ほか)
2 乗船者群像―発機丸から雄飛した俊傑たち(発機丸を横浜から国許へ廻航 佐野鼎―遣米使節に加わり見聞録を遺す;発機丸の艦将として将軍上洛を供奉 岡田雄次郎―中級藩士から公儀人や大参事に;発機丸の機関方棟取として活躍 浅津富之助―下級陪臣から貴族院議員に ほか)
3 付録(「跡戻り記」;発機丸関係略年表)
著者等紹介
徳田寿秋[トクダトシアキ]
昭和16年(1941)石川県野々市市押野生まれ。同39年、金沢大学法文学部史学科卒。高等学校教諭、県教委事務局職員、金沢錦丘高校長、金沢泉丘高校長などを歴任。平成14年(2002)3月定年退職後、19年3月まで石川県立歴史博物館長。現在、石川県観光スペシャルガイド、野々市市教育委員、野々市市文化財保護審議会会長など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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