目次
第1章 ユーカ(ユーカまでの道のり;北カレリア地方ユーカ;カルシッコと繋がる家族;家族と繋がる樹木;家族と繋がる死者;家族と繋がる人々)
第2章 木材としての樹木(産業と農業の発展;暮らしの中の林業;世代を超えて)
第3章 魂から生へ(エラマを語る;尊敬とケア;死と死者とともに)
著者等紹介
田中佑実[タナカユミ]
1992年長崎県長崎市生まれ。佐賀大学文化教育学部学士課程修了;ユヴァスキュラ大学留学。学士(国際文化)。佐賀大学大学院地域デザイン研究科修士課程修了。修士(地域デザイン)。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了;ヘルシンキ大学留学。博士(文学)。現在、北海道大学大学院文学研究院文化人類学研究室助教。日本国際文化学会第13回平野健一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ワッピー
33
普段行かない図書館の棚で邂逅。カルシッコとは、フィンランド中東部サヴォ地方で行われていた風習で、墓地と集落の間で、死者が家まで帰ってこないように境界を示すために死者の名や没年などを幹に彫ったり、標板を打ち付けたりして特別視される木のことを言う。今はもう失われかけていたようで、森林の開発や風による倒壊でカルシッコ自体がなくなり、またそれを記憶する世代も子孫に引き継いでいない状況ながら、著者が調査して回ったために再び注目されているのは嬉しい限り。今回、初めて知ったテーマです。死を考えることは必然的に生を見る⇒2025/06/27
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