出版社内容情報
前八〇年代、退役兵植民により存続の危機に陥ったイタリア諸都市の対ローマ交渉を分析。内乱から一体化へ至る道のりを明らかにする。前八〇年代、全イタリアを巻き込んだローマの内乱の後、イタリア各地の都市に退役兵植民が実施され、それら都市は存続の危機に直面した。本書は、対象都市の立場や経緯のほか、特に地方貴族のローマとの交渉を分析し、これまで見えなかった、帝政ローマへ至るまでのイタリアのあり方、イタリアに政治的一体化がもたらされた道のりを明らかにする。
序 章 課題と方法
第一章 前八〇年代の内乱──退役兵植民までの過程
1 はじめに
2 前八八年のローマ進軍
3 前八七年の内乱
4 キンナ時代:内乱の小休止
5 キンナの殺害とカルボ
6 ポンペイウスの挙兵問題
7 スッラのイタリア帰還
8 前八三年の戦闘
9 内乱の最終局面(前八二年)
10 おわりに
第二章 スッラによる戦後処理──イタリアへの退役兵植民
1 はじめに
2 スッラの経歴
3 退役兵植民の規模をめぐって
4 退役兵植民の対象都市
5 おわりに
第三章 ポンペイ──退役兵植民と「二重共同体」
1 はじめに
2 退役兵植民の実相
3 「二重共同体」説の再検討
4 「不和」から「融合」へ:公共建築物の変容
5 おわりに
第四章 ファエスラエ──退役兵植民とエトルリアの騒擾
1 はじめに
2 レピドゥスの蜂起
3 カティリナ陰謀事件
4 おわりに
第五章 ウォラテッラエとアッレティウム──退役兵植民と地方貴族の交渉力
1 はじめに
2 ローマ市民権の?奪をめぐって
3 ウォラテッラエへの退役兵植民
4 アッレティウムへの退役兵植民
5 おわりに
補論 クルシウムに退役兵植民市は存在したか?
第六章 カプア──退役兵植民と有力都市の再興
1 はじめに
2 ブルトゥスの植民市とスッラ
3 ハンニバル戦争後のカプア
4 「マギステル碑文」と地方貴族
5 カプアの再興
6 おわりに
終 章 内乱とイタリアの一体化
あとがき
初出一覧
参考文献表
地名・事項索引
人名索引
砂田 徹[スナダ トオル]
著・文・その他
内容説明
前80年代、全イタリアを巻き込んだローマの内乱の後、イタリア各地の都市に退役兵植民が実施され、それら都市は存続の危機に直面した。本書は、対象都市の立場や経緯のほか、特に地方貴族のローマとの交渉を分析し、これまで見えなかった、帝政ローマへ至るまでのイタリアのあり方、イタリアに政治的一体化がもたらされた道のりを明らかにする。
目次
序章 課題と方法
第1章 前八〇年代の内乱―退役兵植民までの過程
第2章 スッラによる戦後処理―イタリアへの退役兵植民
第3章 ポンペイ―退役兵植民と「二重共同体」
第4章 ファエスラエ―退役兵植民とエトルリアの騒擾
第5章 ウォラテッラエとアッレティウム―退役兵植民と地方貴族の交渉力
第6章 カプア―退役兵植民と有力都市の再興
終章 内乱とイタリアの一体化
著者等紹介
砂田徹[スナダトオル]
1959年輪島市生まれ。1983年金沢大学文学部卒業。1986年金沢大学大学院文学研究科修士課程修了。1988年名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、名古屋大学文学部助手、北海道大学大学院文学研究科助教授を経て、同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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