内容説明
新しい古都、歴史の証人、科学のネットワーク、芸術の舞台、文学のモチーフ…多様な側面をもつペテルブルグを読み解く。
目次
序 都市から世界へ―サンクト・ペテルブルグの歴史によせて
第1部 都市の成り立ち/学術の歴史(ピョートル一世とサンクト・ペテルブルグの誕生;ライプニッツとロシア―ヨーロッパ史のなかのサンクト・ペテルブルグ科学アカデミー創設;科学都市としてのサンクト・ペテルブルグ;革命の時代のペテルブルグ/ペトログラード;ペテルブルグの言語学―二〇世紀言語学への貢献)
第2部 都市のイメージ/文芸の歴史(ペテルブルグのエネルギー―文学はそれをどう捉えてきたか;ペテルブルグの芸術―美術都市と反コンセプチュアリズム;ナルキッソスの水に映る街―劇場都市ペテルブルグ;過去と現在―ペテルブルグ文学のレトリック)
感想・レビュー
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うえ
4
「革命の結果ペトログラードの空間に生じた変化の一つは、地名の変更であった。…そもそもペトログラードという都市名が…第一次世界大戦の開戦を受けて、ドイツ風のサンクト・ペテルブルグから改名されたものである…市当局はミハイロフスカヤ通りを友愛通り、アレクセーエフスカヤ通りを再生通り、宮殿河岸を自由海岸、宮殿広場を「二月二七日広場」、アレクサンドロフスキー公園を「人民公園」とする「君主主義的」名称の変更リストを発表した。…ミハイロフスカヤ通りはドイツ社会主義者の名前をとって「ラッサール通り」…などと改称された。」2025/05/17
samandabadra
1
都市にはいろいろなイメージがついているものだねえ。2009/03/28