目次
第1章 意識と時間―数秒の時間をめぐって
第2章 学習する脳と時間
第3章 時間の神経経済学
第4章 比喩表現からみた“時間”
第5章 前近代の時間と近代の時間―交差する二つの時間
第6章 太古の時を追い求めて―時間と考古学
第7章 “交差”としての時間―異質なものたちの出合い
第8章 時間とは何か―クロノス(運動の数)とカイロス(永遠の徴)
著者等紹介
田山忠行[タヤマタダユキ]
1955年生、北海道大学大学院文学研究科博士後期課程退学。博士(文学)。現在、北海道大学大学院文学研究科教授(心理システム科学講座)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はな
1
レヴィナス、隔時性2017/11/15
田中峰和
0
限られた時間の中で日々を過ごす人間。我々は時間とどのような関わりを持って生きるのか。本書では、「時間」をテーマに、哲学、歴史学、考古学、言語学、心理学、行動科学など人文科学の専門家が話題を提供する。面白かったのは前近代・江戸時代の時間制度と近代・明治に太陽暦が採用された1873年以降の時間間隔の違いについて。江戸時代は日の出と日没を基準にした自然の流れに沿った不定時法だった。明治になると時計で刻まれた人工的な時間を生きることになり、その本質が貨幣となる。それが規律訓練と結びつき近代の労働につながるのだ。2015/10/01