内容説明
親殺し―。青年は本当に“親”を殺したのか。世界17ヵ国で翻訳。英国においても上演され、オフ・ウエスト・エンド・シアター・アワード最優秀製作賞受賞!!著者待望の日本語初翻訳作品!
著者等紹介
ブランコ,セルヒオ[ブランコ,セルヒオ] [Blanco,Sergio]
1971年12月30日モンテビデオ(ウルグアイ)生まれ。大学で文献学、演劇学を専攻。1993年にパリのコメディーフランセーズにて演出論を学ぶ。1998年以降はパリを拠点に主に劇作家として活動。戯曲は国民演劇賞(ウルグアイ)をはじめ、「カサ・デ・ラス・アメリカス賞」戯曲部門特別賞(2010年)『バルバリエ』、イギリスのオフ・ウエストエンド・シアター・アワード最優秀製作賞(2016年)『テーバスランド』など様々な賞を受賞している
仮屋浩子[カリヤヒロコ]
1965年8月31日東京生まれ。上智大学外国語学部卒業。清泉女子大学大学院で修士号取得、UNED(スペイン通信教育大学)で博士課程(スペイン語文献学・スペイン文学専攻)に進み、所定単位取得後同大学院退学。主にスペイン語圏演劇史を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
113
『デーバスランド』オイディプスの舞台の土地。アルゼンチンで父親をフォークで刺殺した実在の少年。彼のことを舞台化する試み。父親殺し、引き合いのカラマーゾフ。オイディプスは父と知らずに殺したのだから父親殺しではない(演じるフェルナン) 父を殺したことより母と寝たことの方がショックなはずだ(殺人犯のマルティン) 生活のために身体をうる息子に売女と罵る父親。死んだ父親の身体がもたれかかった冷蔵庫の扉を死体ごと動かして飲み物をとるマルティン。同性愛者か、僕と寝たいかと聞かれて答えられない作者。 息が苦しくなった。2019/06/08
nightowl
1
子が父を殺した事件を現代のオイディプス王として劇作にしようとする作家。オートフィクションを通じて、子は親を選べないのに尊属殺人を重罪にすることへの疑問を投げかける。戯曲の作り方を興味深く読みつつ、主題が重いこともあり似た形式の「作者を探す六人の登場人物」や「ほんとうのハウンド警部」ほど演劇ジャンルへの挑発精神が強くないのでもう少し異なった切り口での表現があればと思う。2022年KAATにて上演。https://www.kaat.jp/d/tebas_land2022/06/22
キャベツ
0
韓国での観劇前に予習2023/07/17