出版社内容情報
東洋史学の碩学によるシルクロードや中国の歴史・文化・人物、中国学を牽引した内藤湖南・宮崎市定等に関するユーモア溢れる随筆集。
礪波 護[トナミ マモル]
内容説明
歴史ファン必読!東洋史家・砺波護のユーモアあふれる歴史エッセイ集。
目次
第1部 敦煌から奈良へ(敦煌;トゥルファン ほか)
第2部 大谷の響流(隋唐仏教史の研究;冬扇 ほか)
第3部 京洛の書香(内藤湖南の欧州紀行;内藤湖南の『華甲壽言』 ほか)
第4部 先学の顕彰(内藤湖南の学風;内藤湖南―邪馬台国から満洲史まで研究 ほか)
第5部 京都の中国学(『京大東洋学の百年』まえがき;羅振玉、王国維の東渡と敦煌学の創始 ほか)
著者等紹介
砺波護[トナミマモル]
1937年、東大阪市生まれ。八尾高校をへて、60年、京都大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。同大学大学院博士課程を了え、京都大学人文科学研究所助手、神戸大学文学部助教授、京都大学人文科学研究所教授、同大学大学院文学研究科教授を歴任し、2001年、停年退官。京都大学名誉教授。その後、大谷大学文学部教授、同大学博物館長を勤める。文学博士。専門は中国の政治・社会・宗教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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韓信
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先日入寂された礪波先生による、シルクロードや唐代史、仏教、ご自身の研究生活から、内藤湖南・桑原隲蔵・宮崎市定ら京都学派の事績と思い出など、一般書向けのコラムから大谷大学広報掲載のエッセイまでを収録した雑文集。シルクロードや唐代史が好きな人向けというより、礪波護という研究者と京都学派に関心のある人向けの内容。個人的に興味深かったのは、吐谷渾・吐蕃の領域である青海からソグド錦が出土した話や、チベット探検や義和団事変時の陸軍通訳として清廷と親交を深めた寺本婉雅の活躍、高野山の景教碑レプリカ建立の経緯など。2024/11/24