内容説明
中国の文化大革命に遭遇し、人の心の闇を体験した、著者が野間宏文学のなかに、一筋の救いを見出し得たのはなぜか。晩年の野間宏との書簡のやりとりを通して、人間野間宏、その文学世界と親鸞との関わりを深く追究し、東洋人の視点から、野間宏文学を再解読した傑作論考。
目次
第1部 野間宏と親鸞(野間宏との出会いと親鸞の視座;野間宏文学における親鸞の影響;『暗い絵』の「自己」と「穴」;『崩解感覚』の諸相―「穴」、「三本の指の手」、「死体」、「女の体」;『わが塔はそこに立つ』の世界;『青年の環』の世界)
第2部 大岡昇平の世界―親鸞の視座から(『俘虜記』と『野火』の「殺人」;『野火』の「食人」;『武蔵野夫人』論―自然・欲望・社会)
著者等紹介
張偉[チャンウェイ]
1956年2月、中華人民共和国・長春に生まれる。吉林省体育学院で教鞭をとる。『暗い絵』の翻訳がきっかけで野間宏氏と出会う。1992年、日本に留学。福島大学大学院修士課程修了。大東文化大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。親鸞と野間宏・戦後文学との関係を研究。現在、同朋大学講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 電子書籍
- 家畜人ヤプー 愛蔵版 8 アルト出版
-
- 電子書籍
- 教え子がAV女優、監督はボク。【単話】…