内容説明
寺宝はどのような経緯で現代へつながる「美術品」「文化財」としてとらえられるようになったのか。近世初期からの認識の変遷を仏画の表背墨書や明治期の公文書などをもとに紐解く。
目次
本書の目的と構成について
第一部 近世における醍醐寺座主の仏画の保存継承(表背墨書から辿る義演の仏画の保存継承;表背墨書から辿る覚定の仏画の継承と新図制作;表背墨書から辿る高演の仏画の保存修復事績)
第二部 近代における寺宝の認識の変遷―醍醐寺を中心として―(京都府行政文書から辿る明治時代の寺院調査;京都府行政文書から辿る明治時代の美術調査;明治二十八年を巡る寺宝の認識;東京国立博物館所蔵史料を中心に辿る明治時代の社寺調査;修史事業のための醍醐寺の史料調査;明治時代における寺宝の認識の変遷)
本書の成果と課題・展望
著者等紹介
田中直子[タナカナオコ]
英国セントアンドリューズ大学大学院へ文部省派遣留学。兵庫教育大学大学院博士課程修了。博士(教育学)。高山市教育委員会文化課学芸員を経て現在総本山醍醐寺学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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