内容説明
中世宗教世界は、近世に至ってどのような変容を遂げたのか。幕藩体制論・地域史・身分論の視点に加え、宗教教団の近世的変質・発達について、奈良を中心に論究した、待望の研究書!
目次
第1部 中近世移行期における寺社の世俗化(近世寺院の脱呪術化と官僚主義について―「興福寺学侶引付」の分析を通して;寺元からみる近世寺僧の「家」と身分;中近世移行期における寺院と墓;中近世移行期の春日若宮祭礼と供物負担―「春日若宮祭礼記」上に残された送状の分析を通して;春日若宮祭礼流鏑馬奉仕からみる祭礼と権力)
第2部 寺社史料の整理と享受(十六世紀における「興福寺衆中引付」の整理と検討;「多聞院日記」の特質とその享受の歴史;「二条家旧記目録」からみる二条家史料;藤村惇叙著「春日大宮若宮御祭礼図」の書誌とその周辺;近世春日社における歴史のナラティブ―春日若宮祭礼創始説の再検討)
権門寺社の歴史と奈良町の歴史との間
著者等紹介
幡鎌一弘[ハタカマカズヒロ]
1961年生まれ。東京大学文学部卒業、神戸大学大学院文学研究科修士課程修了。天理大学おやさと研究所研究員(教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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