『歎異抄』成立の謎

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『歎異抄』成立の謎

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784831860750
  • NDC分類 188.74
  • Cコード C1015

出版社内容情報

多くの著名人が推奨し、日本で最もよく読まれているという仏教書『歎異抄』。
「善人なほもて往生をとぐ。いはんや悪人をや」という有名な「悪人正機」の一文が記された『歎異抄』は、親鸞直弟子の唯円が、師の親鸞から直接聞いた言葉を、親鸞没後に記したものである、というのが現在の常識である。

この常識は正しいのか。

どの宗教にも開祖の言葉を集めたとされる聖典があるように、浄土真宗にもそうしたものがいくつも存在する。だが『歎異抄』以外のそうした書物は、現代に至るまでにどれも本当に親鸞の言葉なのかどうかが疑われ、否定的に扱われてきた。親鸞の言説の集成とされる諸本がどれも厚遇されていない中で、『歎異抄』は特異な地位を占める。なぜそのような事態となったのか。まずは『歎異抄』が親鸞の言葉を記録しているという前提を離れて、その成立事情に迫ってみたい。

【目次】
1 『歎異抄』という親鸞伝
2 法然系諸流の中で
3 『歎異抄』の文体
4 穢土に顕現する如来
5 生き如来信仰の変質
6 中世親鸞門流の「聖教」
7 親鸞の秘伝を記す書物群の成立
8 近世的学問・教育の進展
9 「正義」樹立への道程
10 知識人にとっての『歎異抄』
11 虚実皮膜の祖師信仰


【目次】

凡例
本願寺歴代住職

1 『歎異抄』という親鸞伝
 親鸞資料としての『歎異抄』の特殊性
 『口伝鈔』と『歎異抄』の書承関係
 『歎異抄』から『口伝鈔』か、『口伝鈔』から『歎異抄』か
 覚如著作群の利用
 「唯円」と覚如伝
 行状型と言説型
 法然伝の場合
 親鸞伝という教義書

2 法然系諸流の中で
 『唯信鈔』と『唯信鈔文意』
 親鸞の書簡集
 親鸞のみが知る言葉
 誓願と名号の関係
 覚如制作の法然伝
 学問の価値
 流罪記録

3 『歎異抄』の文体
 漢字リテラシーと教義理解
 親鸞の理念と実践
 覚如・存覚の教義書新作
 スローガンのような言葉
 拝聴・拝見・諷誦
 固有名詞による自称

4 穢土に顕現する如来
 生き如来信仰
 夢の善導
 本地と垂迹
 親鸞没後の生き如来たち
 初期真宗の制禁
 一遍伝・他阿真教伝
 浄土宗各派の祖師伝
 人民たるわれら
 口称念仏すら難しい人々

5 生き如来信仰の変質
 肖像画を礼拝する
 本尊の多様性
 生き如来の絞り込み
 如来と親鸞の役割分担
 拝まれる蓮如
 危機に顕れる如来
 善知識から御門主へ
 本願寺住職は仏の血筋
 芝居小屋の生き如来たち

6 中世親鸞門流の「聖教」
 教義書の秘匿
 本願寺の財産
 存覚『浄典目録』
 実悟『聖教目録聞書』
 雑纂・羅列の聖教目録
 蓮如のしらばくれ

7 親鸞の秘伝を記す書物群の成立
 『浄土法門見聞集』
 『因果鈔』
 『心血脈鈔』
 『親鸞聖人御因縁秘伝鈔』
 聞書型・物語型の教義書
 如信の登場
 「本願寺歴代」の認識
 「親鸞の秘伝」はいつ生まれたか
 地方人の学問希求
 蓮如前夜の本願寺
 『口伝鈔』と『歎異抄』

8 近世的学問・教育の進展
 東西両本願寺派・高田派
 仏光寺派
 興正派
 木辺派・三門徒諸派
 独自教学の不在
 浄土宗・時宗の学問所
 学問所と「御伝授の家」
 真宗教義書の出版
 「正しい教義書」の確定
 学問の広がり

9 「正義」樹立への道程
 「御伝授の家」の聖教目録

内容説明

いつ、誰が、何のために。「『歎異抄』には親鸞の言葉が記されている」という常識は正しいのか。常識を離れたときに見えてくる『歎異抄』成立の真相に迫る。

目次

1 『歎異抄』という親鸞伝
2 法然系諸流の中で
3 『歎異抄』の文体
4 穢土に顕現する如来
5 生き如来信仰の変質
6 中世親鸞門流の「聖教」
7 親鸞の秘伝を記す書物群の成立
8 近世的学問・教育の進展
9 「正義」樹立への道程
10 知識人にとっての『歎異抄』
11 虚実皮膜の祖師信仰

著者等紹介

塩谷菊美[エンヤキクミ]
1957年、神奈川県に生まれる。1979年、早稲田大学第一文学部卒業後、神奈川県立高校国語科教諭として40年間勤務。1997年、和光大学人文学部文学科専攻科修了。2003年、早稲田大学にて学位取得 博士(文学)。現在、同朋大学仏教文化研究所客員所員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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