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出版社内容情報
逸脱した発想、行儀の悪い作法が日本文化を歪めてきた。かさねる、くずす、やつす、もじる、もどく、あそぶ、たむける…「かさね」こそが日本文化の基本である。型破りの日本文化史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
3
かさね というときに、評者は漆塗りを重ねて何層にも塗っては磨き、の繰り返しでこそ光沢が出ていくという工程をイメージする。やつし とは「世間で見られている身分・立場よりも身をくずし、やつれさせ、あわれな姿、みじめなさまに変えて世間の目をくらませて世を忍ぶ」(32ページ)。このことばは使わないし、そもそも知らなかった。やつす人生を送るのが凡人だが、評者もいち凡人だと改めて痛感。博士崩れなどやつした奴でしかないため。「見立て」のまちづくりは、思いを込めていることで価値がある(248ページ~)。日本文化の奥深さ。2012/12/12