内容説明
21世紀の宗教多元状況の中で、“仏教とキリスト教”等の宗教対話を積極的に試み、親鸞の“信”への関心に生きる立場から、『教行信証』の構造を解明して宗教的真理を現代に顕開する方途を思索した宗教哲学論考。
目次
第1章 現代における“親鸞のまねび”
第2章 現代における宗教
第3章 宗教と文化―「キリスト教はヨーロッパの宗教」か?
第4章 諸宗教の神学(教学)―宗教への問い、宗教との対話
第5章 仏教(真宗)における“エキュメニズム”
第6章 仏教・キリスト教と宗教
第7章 浄土真宗における「祈り/瞑想」という事柄―キリスト教における「神への語りかけ」と浄土真宗における「聴聞」
第8章 宗教の出会い―他者の発見、自己の発見
第9章 「教行証」と「教行信証」と「正像末」
第10章 浄土門仏教における「宗教の教学」としての「真仮偽」論
著者等紹介
高田信良[タカダシンリョウ]
1947年、滋賀県に生まれる。1970年、京都大学文学部哲学科(宗教学専攻)卒業。1975年、同大学院文学研究科博士課程(宗教学)単位取得。1975~77年、スイス政府奨学生(バーゼル大学、宗教哲学)。1981年、龍谷大学講師(宗教学)。1984年、同助教授。1988~89年、同大学在外研究員(ミュンヘン大学神学部)。1994年、同教授。専攻は宗教学・宗教哲学。仏教(特に浄土真宗)的世界をフィールドとした「宗教の教学」を関心事とする。現代の宗教・文化の多元的状況において「宗教対話」が課題となってくる。キリスト教やイスラーム等の一神教(啓示の宗教)との出会い(宗教対話)のなかで語られる「宗教」論の視点から浄土真宗を考える
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