感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
4
厳島社支配の変遷が主です。古代から続く佐伯氏が承久の乱後に没落、外部から「藤原神主家」が登場する。戦国大名大内家の厳島進駐を機に、神主家のひとつ棚守家が大内・陶・毛利を背景に支配的地位を固めていく。この過程は同時に、厳島社の自立性が戦国大名によって侵食されるものでも。そして供僧方代表「大聖院」、造営担当「大願寺」、社家代表「棚守家」、これら三者が厳島社を代表しながら近世を迎えていく。全体的にやや錯綜した内容ですがまずは基礎文献として。現代の景観につながる、島内定住(都市化)の形成をもっと読みたかったかな。2019/04/22
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- 和書
- 密教図像 〈第38号〉