内容説明
新たな文学史を構築するため、「仮名読物史」を構想する。
目次
序論 十八世紀の仮名読物
第1部 江戸産仮名読物の誕生(佚斎樗山の登場;常盤潭北と教訓書;『作者評判千石篩』考)
第2部 奇談という領域(近世文学の一領域としての「奇談」;奇談から読本へ―『英草紙』の位置;浮世草子と読本のあいだ;「奇談」の場;「奇談」史の一齣)
第3部 “学説寓言”の時代(怪異と寓言―浮世草子・談義本・初期読本;前期読本における和歌・物語談義;大江文坡と源氏物語秘伝―“学説寓言”としての『怪談とのゐ袋』冒頭話;『垣根草』第四話の“学説寓言”;『新斎夜話』第一話の“学説寓言”―王昭君詩と大石良雄)
第4部 仮名読物の諸相(怪異語り序説;「菊花の約」の読解;尼子経久物語としての「菊花の約」;濫觴期絵本読本における公家・地下官人の序文;『絵本太閤記』「淀君行状」と『唐土の吉野』;『摂津名所図会』は何を描いたか)
著者等紹介
飯倉洋一[イイクラヨウイチ]
1956年、大分県生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程中退、博士(文学)(九州大学)、大阪大学名誉教授。専門は日本近世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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