内容説明
明治改暦のイデオロギーは、国民に生の秩序の統一を要求した。―明治六年、政府は欧米諸国と同じ太陽暦を採用した。それは単なる「開化」ではなく、日本的伝統の模索という「復古」的側面も併せもつ。近代の暦の通行制度の変遷を明らかにし、神道との関わりを追究して、近代日本の統一的時間の徹底の諸相と意味づけを解き明かす。
目次
序章
第1章 近代日本における暦の「開化」と「復古」―神宮による頒暦制度の成立
第2章 明治改暦におけるグレゴリオ暦をめぐる問題―日本らしい暦とは何か
第3章 近世的頒暦制度の終焉―奈良暦師・吉川家の近代
第4章 改暦後の新旧暦使用―『明治二十二年両暦使用取調書』の基礎的研究
第5章 近代の暦と神社神道―神宮大麻とともに頒布された暦
第6章 官暦の頒布数と流通の地域的偏り
第7章 近代日本における暦の統一と時の支配―昭和戦中期の暦と神宮大麻の頒布方法から
終章
著者等紹介
下村育世[シモムライクヨ]
大阪府生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、一橋大学大学院社会学研究科特任講師。専攻―宗教学・宗教社会学、日本近代宗教史・東アジア文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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