出版社内容情報
奈良?平安時代の朝廷における「死者」への認識と死の「穢れ」とは。律令期から摂関期への変遷を軸に考察する。奈良?平安時代の朝廷において「死者」への認識と死の「穢れ」とはいかなるものであったのか。儒教的喪葬儀礼・陵墓祭祀(律令期)から浄土教的葬祭儀礼(摂関期)への変遷を軸に考察する。
尾留川 方孝[ビルカワ マサタカ]
著・文・その他
内容説明
奈良・平安時代における朝廷と貴族社会では、死者/死体をどのように理解していたのか―穢れと神祇祭祀、朝廷儀礼の成立と神祇祭祀の統合、儒教的喪葬儀礼との峻別、穢れ観念と礼の競合、儒教的儀礼での埋葬後の死者の扱い、仏教説話にみる死体と霊魂の結びつき、浄土教における死体尊重と念仏の働き…古代日本における死者観念の成立と変遷を様々な文献と事例から詳細に跡づけた独創的な研究成果をまとめる。
目次
序章 死者観念に関する先行研究とその限界
第1章 穢れが問題とされる状況とその変容―神祇祭祀から朝廷儀礼へのひろがり
第2章 喪葬儀礼と死の穢れ
第3章 穢れのひろがりと収束
第4章 埋葬後の儀礼からみる律令期の死者観念―死者の形態と場所
第5章 仏教説話にみる律令期のもう一つの死の理解
第6章 浄土教における遺体の意義と死者の存在する空間
終章 死者の扱いおよび存在の形態と空間
著者等紹介
尾留川方孝[ビルカワマサタカ]
1975年、兵庫県洲本市生まれ。中央大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。博士(哲学)。現在、中央大学文学部兼任講師。専攻‐日本思想史(古代)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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