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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
4
朱舜水自身について、彼自身や水戸家との関わり、日本への影響など8本の論文を載せる。明末政治に失望し、出仕すれば必ず罪を得ると拝官を辞退しながら、明朝に認められた秀才であるという矜恃は持ち続け、復明を志し奔走する。韓氏の描く舜水像だが、悲壮といえば悲壮、矛盾といえば矛盾。多分その苦悩の重さが、日本の儒学者や知識人を惹きつけたのではないかと思う。日本定住後は日本に朱子学的理想社会を実現させることに尽力したが、最期は「満人が駆逐された「中華」に還りたい」と堅牢な棺を作らせて日本で没した。その心情を思うと切ない。2018/01/13
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