目次
人心鏡写絵
酒神・餅神 鬼殺心角樽
諺下司話説
和荘兵衛後日話
三歳図絵稚講釈
虚生実草紙
東海道五十三駅・人間一生五十年 凸凹話
弌刻価万両回春
児訓影絵喩〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
25
山東京伝黄表紙その4。寛政8年から享和年間まで。第1巻の頃から語彙数が増えて難しくなってるのは作者成長の証らしい。江戸の漫画と言っていい黄表紙らしく「諺下司話説(ことわざげすのはなし)」はしょーもない放屁譚だったり、「化物和本草(ばけものやまとほんぞう)」は何でも化物にしちゃった図鑑パロディーだし、「仮多手綱忠臣鞍(かたたづなちうしんぐら)」はもちろん仮名手本忠臣蔵のパロディーで全員ピヨコちゃんよろしく木馬に跨ってるという感じで、この巻は楽しいのが多くてたまりません。2016/01/03
Shiki Magata-ma
4
江戸時代後期の作家。彼の全集のうち、この巻に収録されているのは黄表紙と言って、当時の青年層向けに書かれた、いわば江戸時代版漫画である。 書かれている内容は多岐にわたっていて、日々の養生訓から、糞しょうもないゲス話まで様々。 旧弊にとらわれていると断ぜられる箇所が有れど、ときおり京伝は慧眼の持ち主だと感じることのできる記述が見受けられる。また養生訓を成立させるために、体のパーツを擬人化して会話させたり馬に人語を離させたりといった発想力は感心せざるを得なかった。それでもこの時代の文学に通暁した専門家から言わせ2016/11/16