内容説明
幕藩体制における正統・朱子学を対抗軸として、陽明学思想の普及と伝播を、書籍と思想家(中江藤樹、三輪執斎、佐藤一斎ら)の概念受容、朱陸論の系譜を中心に初めて実証的に辿った貴重な論攷。
目次
序論 日本における陽明学
第1章 日本における『伝習録』―日本陽明学の一素描
第2章 中江藤樹と陽明学―誠意説をめぐって
第3章 中江藤樹の四書学
第4章 三輪執斎の転向―江戸中期の陽明学の再興
第5章 江戸後期の朱陸論―その由来を論じて一斎・中斎に及ぶ
第6章 日本における『菜根譚』
附論 王陽明研究史