目次
禅における身体の意義について
禅の行の実際と理論
天台小止観
日常生活の中の禅
白隠禅師の調息法及びその継承と発展
『摩訶般若波羅蜜』を読む
潮音道海の坐禅論
『猿法語』の世界
『十牛図』の人間学
禅瞑想の科学と東洋思想
禅禄に見える身体観・生命観
著者等紹介
小林円照[コバヤシエンショウ]
1934年(昭和9)香川県善通寺市に生まれる。花園大学仏教学部卒。龍谷大学修士・博士課程を経て、インド・ポンディチェリー市に留学。オーロビンド国際教育センター、フランス印度学研究所、東京大学東洋文化研究所などにて研修。現在、花園大学教授。専攻はインド思想史、仏教学(禅・華厳思想研究)
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感想・レビュー
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こんがら童子
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日本の中世における身心観を知りたい時、やはり仏教的な、それも禅的な身心論を外すわけにはいかない。と言うことでこの本を読む。なかなか益のある本だった。仏教的には本来的に身心一如。それぞれを切り離して説明はするが、それは便宜的に説明する時の手段であって、本来その二つは一つのものとして考えるのが仏教の基本。またその身体と心を繫ぐものが呼吸(息・気)であるということを、『天台小止観』にある。このことはとても興味深い。心のありようを呼吸によって身体に表すということへとつながるからだ。ここに、心が姿を作る、心が演技を2010/02/12