内容説明
1993年は、出羽三山の開山1400年にあたる。それを記念して宗教学・民族学・文学などの研究者・作家20名によって行なわれた、出羽三山・羽黒修験道をめぐる多面的な討議の全記録。
目次
第1章 出羽三山と日本人の精神文化
第2章 江戸文学と俳句と出羽三山
第3章 出羽三山と文芸の世界
第4章 出羽三山文化の本質と展望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐倉
13
平成五年に開かれた出羽三山について宗教・文芸・自然科学などの専門家たちによるシンポジウムをまとめたもの。芳賀徹によるおくのほそみちについての解説が「読みたい」と思わせる熱に溢れていて良かった。俳句と散文、それぞれの文体のリズムに着目すると、また新しい読み方が出来るかもしれない。小説『月山』も読んでみたくなった作品。文芸的な方面の解説 が特に印象に残る。他にもお竹如来や蜂子皇子、三山の各宗派など興味深いテーマが横断的に載っていた。2023/12/24
お萩
2
執筆陣を見るだけでわかる、内容の充実さ。宗教学や民俗学の観点からだけでなくまた日本人だけでなく、生物学や芸術の面から語られる出羽三山、面白かった。女人禁制の考え方、修験道のあり方に対するイメージが変わった。 2017/06/10