内容説明
中世の語り物の奏でるエレジーを歴史社会学的な視座から解明した力作。
目次
序章 説経節と漂泊民の運命―あらいたはしや千秋万ぜいのエレジー
第1章 説経節における「道行文」の位相―峠越え辿る細道畷道
第2章 説経節における「申し子」の位相―命にかへ子種授け給へ
第3章 説経「まつら長者」の位相―聖と賤と漂泊と
第4章 説経「さんせう太夫」の位相―安寿悲しやいたはしや
第5章 説経「かるかや」の位相―道心なにゆゑの出家遁世ぞや
第6章 説経節の擬声語・擬態語―鰐口ちゃうどうち鳴らし
終章 説経 「あいごの若」の位相―去るか細工逝くか愛護名残惜しや