内容説明
本書は、源頼朝挙兵前の北条氏から叙述をはじめ、北条氏が鎌倉幕府の主導権を掌握して覇道による政治から文治主義へと政策転換し、「北条氏の平和」とよばれる鎌倉幕府政治が最も安定した平和の時代のはじまりまでを述べたものである。本書を通じて、平和にいたる道がいかに険しいか、そのなかで生き残るためにさまざまな模索をした人々の生き様を堪能していただきたい。
目次
第１章 物語のはじまり
第２章 平氏追討のはじまり
第３章 畿内・四国の戦い
第４章 鎌倉幕府の組織づくりと重臣たち
第５章 北条氏の覇権確立
第６章 北条政子・義時政権の時代
第７章 承久の乱から義時の死まで
著者等紹介
永井晋［ナガイススム］
１９５９年、群馬県に生まれる。１９８６年、國學院大學大学院博士課程後期中退。２００８年、國學院大學博士（歴史学）。神奈川県立金沢文庫主任学芸員、神奈川県立歴史博物館企画普及課長を経て、関東学院大学客員教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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うしうし
2
義時・政子に対する人物的な評価が低いことが、本書の最大の特徴である。政子は「最初は（頼朝の）数ある夫人の一人」で正室ではなく、亀の前も政子も「妾」であるとする（p64～65）こと、義時は「幕府の立場を維持するためには征夷大将軍の官職だけあればよいと考えている」おり、「鎌倉という世界しか知らない」「京都に疎い（p185）」人間であるとすること、義時・政子が承久の乱の原因のひとつとされる摂津国長江・倉橋両荘の地頭職問題を「小さな火種を大火にする」（p194）対応をしたとすることなど、今まで読んだ本の中では2022/05/16
