内容説明
21世紀に顕著な姿を世界に露わにした国家主導資本主義。本書は、旧ソ連、中国、ドイツ、中東欧を対象としつつ、国家主導性がどのように制度構築・編成され、世界経済にどのように影響しているのかを経済システムの内部から明らかにし、国家が混迷する資本主義を救い出すことができるのかを問う。
目次
序章 国家主導資本主義の経済学
第1部 国家主導システムの基本的構造(国家資本主義を再理論化する―国家はなぜ、またどのように異なる環境で異なるタイプの経済主体として動くのか;国家主導ロシア経済における財政の役割;米ロ航空機産業の再編過程と国家政策の比較)
第2部 ロシア国家主導システムの諸相(ロシアの国家と企業―2010年代を中心に;ロシア銀行制度における国家主導性の検証;生活領域における国家依存性と社会契約 ほか)
第3部 国家主導システムの展開(「国家のことば」の比較制度分析―旧ソ連地域における国家語と共通通商語をめぐる相克;政府の影響力が強い中国の経済システム―政府‐企業間関係の考察;国家の役割再考―ドイツにおける女性労働をめぐって ほか)
終章 新興市場経済と国家主導資本主義
著者等紹介
溝端佐登史[ミゾバタサトシ]
所属、京都大学名誉教授・京都大学経済研究所特任教授・立命館大学客員教授。学位、京都大学博士(経済学)。最終学歴、京都大学大学院経済学研究科博士後期課程(単位取得退学1987年3月)。職歴、1987年岐阜経済大学専任講師、1991年京都大学経済研究所助教授、2002年同教授(2021年3月退職)その間2012年から2020年に所長、2017年日本学術会議会員、2021年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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