内容説明
企業行動の指針は社会との相互影響のもとで定まる。企業内外の社会を主として利害集団として捉えるならば、企業を巡る利害集団の種類は歴史的に変遷してきた。これに伴い経営学における企業像も変化した。この事情を踏まえ、利害集団との関係で企業行動の指針が影響される姿を関連する主要経営学説を整理することによって明らかにした。
目次
第1部 社会の中の企業―利害認識の生成(大量生産体制期の企業と社会―技師による社会的責任の自覚と経営学の生成;社会に対する企業の道徳的行動―CSRの理論的進展を中心に;企業内労働社会の合理化と民主化)
第2部 社会の中の企業―利害認識の拡大(株式所有の利害と経営者資本主義の生成;社会における企業と利害関係者(ステークホルダー)―異端の学理とその先端領域
企業と社会との関係性―企業の根源的特質からの論点整理
企業と社会の関係における「重要な不一致」―ズーハネクの理論を中心として)