内容説明
コルプス・ミスティクムとは何か。中世キリスト教に起源を持つこの観念は、教会・国家・株式会社といった「死ぬことのない」永続性を持つ団体の成立論理である。株式会社が「株主のもの」というのは一つのイデオロギーにすぎない。「団体」としての株式会社は、「擬制的身体」と「擬制的人格」を持って自立的に運動する社会制度体であり、「誰のものでもない」存在である。
目次
第1章 コルプス・ミスティクムとは何か
第2章 コルプス・ミスティクムとしての教会・国家そして株式会社
第3章 団体の概念―集団・団体・組織という交錯した概念を解きほぐす
第4章 団体としての株式会社
第5章 カンパニー(集団)の会社観とコーポレーション(団体)の会社観―株式会社発生史の再検討
第6章 西洋におけるコルプス・ミスティクムと日本における「家」―「家の論理」と日本的経営
第7章 二十一世紀の株式会社をめぐる諸問題―グローバル社会におけるコルプス・ミスティクムの再生
著者等紹介
中條秀治[チュウジョウヒデハル]
1977年早稲田大学商学部卒業。1979年早稲田大学大学院商学研究科博士課程前期修了。1984年早稲田大学大学院商学研究科博士課程後期単位取得退学。中京大学商学部専任講師。現在、中京大学経営学部教授、博士(商学)早稲田大学。専攻、経営組織論・経営管理論。著書『組織の概念』(単著)、文眞堂、1998年(「組織学会賞」受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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