出版社内容情報
本書はアジアダイナミズムのコンテクストの下、ASEAN後発国であるメコン流域諸国の潜在性と発展条件を様々な視点から究明する。メコン流域諸国はアジア先進国から資本・技術・経営資源が導入されアジアでのダイナミックな分業に参加することで発展が促されてきた。また、ASEAN後発国であるこれら諸国はASEAN共同体や東アジア共同体の形成を通じてさらなる発展が期待される。本書はアジアダイナミズムのコンテクストの下で、その潜在性と発展条件を様々な視点から究明する。
トラン・ヴァン・トゥ[トランヴァントゥ]
著・文・その他/編集
苅込 俊二[カリコ ミシュンジ]
著・文・その他/編集
内容説明
メコン流域諸国は日本、韓国といったアジア先進国から資本・技術・経営資源が導入され、アジアでのダイナミックな分業に参加することで発展が促されてきた。また、ASEAN後発国であるこれら諸国はASEAN共同体や東アジア共同体の形成を通じてさらなる発展が期待されている。本書では、アジアダイナミズムのコンテクストの下で、メコン地域の潜在性と発展条件を様々なアプローチにより究明する。
目次
アジアダイナミズムとメコン河流域諸国の発展
第1部 メコン流域のインフラと人的資本(メコン地域3つの経済回廊の道路インフラ開発;カンボジア、ラオス、ミャンマーの労働流出の現状と経済への影響;メコン地域における経済発展と人的資本開発―CLMの教育政策の課題とアジア・ダイナミズム)
第2部 メコン流域諸国の開発と分業(ベトナム・カンボジア間、ラオス・ミャンマー間の経済協力―GMS協力における貿易と投資の動的変化;GMS後発国ミャンマーの発展可能性と近隣諸国との経済関係;アジアの経済発展のなかでのカンボジアの新たな役割 ほか)
第3部 メコン流域の開発と多国籍企業(ベトナムの産業高度化とCLM諸国の展望;韓国のメコン諸国との対外経済関係―ベトナムへ集中投資が進み、周辺諸国へ波及の可能性;「メコン色」強めるタイ経済―急増する対CLMV貿易・投資)
著者等紹介
トラン・ヴァン・トゥ[トランヴァントゥ] [Tran Van Tho]
ベトナム・クアンナム省生まれ。日本の国費留学生として来日。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。日本経済研究センター、桜美林大学などを経て、現在、早稲田大学社会科学総合学術院教授、ベトナム首相経済諮問委員。著書に『産業発展と多国籍企業―アジア太平洋ダイナミズムの実証研究』(東洋経済新報社、1992年、「アジア太平洋賞」受賞)、『時間のショックとベトナム経済』(Tri thuc出版社、2016年、ベトナム語、最優秀図書受賞)など
苅込俊二[カリコミシュンジ]
早稲田大学大学院社会科学研究科博士課程修了、博士(社会科学)。富士総合研究所、日本貿易振興機構アジア経済研究所、みずほ総合研究所株式会社、財務省財務総合政策研究所などを経て、現在、早稲田大学社会科学総合学術院講師、早稲田大学ベトナム総合研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。