内容説明
デフレで疲弊する日本経済の再生は、金融緩和、財政出動だけでは達成できない。円安になれば日本経済が成長するのではない。経済活動を促進する「新しい商品、新しい主導産業」を開発し「適切な所得を生む多くの職場を創る」ことが不可欠である。これによりデフレを解消し、経済は力強く再発展する。これを実現するのが『ディスラプティブ(分岐的)・イノベーション』の道である。半導体産業をはじめとした日本企業の低迷の原因を鋭く指摘し、再生への道を示す!
目次
第1章 はじめに
第2章 近年の日本産業の衰退
第3章 何故日本産業は衰退し、転落したのか
第4章 日本産業社会の基本的な問題とその改革
第5章 何故「主導産業」を開発し続けなければならないのか
第6章 日本経済の再生の道:ディスラプティブ・イノベーション
第7章 終わりに
著者等紹介
三輪晴治[ミワセイジ]
1936年山口県長門市に生まれる。1960年九州大学経済学部卒業後、東プレ(株)入社。同社取締役、東プレR&D(株)常務取締役、1989年クラウン(株)常務取締役、1990年テラダイン(株)理事を経て、1995年ケイデンス・デザイン・システムズ(株)代表取締役社長、1999年マグマ・デザイン・ジャパン社長、2005年イーエイシック・ジャパン社長、2013年現在ベイサンド・ジャパン社長。法政大学経営学部非常勤講師、四国大学客員教授。組織学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
8
実務で得られた確かな理論と実証。イノベーションとはこれまでとは違ったやり方でものごとを行うこと(141頁)。技術革新、とは誤訳だというので、気を付けたい。失われた二十年の経験、鉄則を4点にまとめる。(1)不況脱出には財政出動と金融緩和、(2)不況下で財政緊縮はだめ、(3)不況下では増税はだめ、(4)新産業を興さないと本当の経済発展にはならない(214頁)。そうなのだろう。Disruptiveとは、「ある商品、技術の場から分岐して、全く新しい市場を創造するイノベーション」(257頁)。分岐的イノベーション。2013/10/19
☆みや☆乱読派
3
日本のメーカー凋落の原因がよ~くわかる一冊。日本独特の産業構造が裏目裏目ウラメウラメに出てしまったプロセス泣けてくるよ。隣国のワルクチ言ってる場合じゃないし。批判だけでなくちゃんとイノベーションのヒント満載の親切な本です。表紙は地味ですがオススメ(福山市図書館)2014/02/06