内容説明
貨幣は金である、あったという通説を国際通貨ドルを舞台に正すのが本書のメッセージである。米国金融機関の国際的展開、東南アジアのドル選択、グローバル金融資本主義のダイナミズムから、脱ドル・通貨同盟・複数基軸通貨論の虚構を問い、「貨幣の世界システム」となったドル本位制の現在を描写。
目次
序 大震災に金融危機を想う―リーマンショックの幻影
第1章 ドル本位制の構造―「銀行原理のオープンシステム」
第2章 揺らぐとも「アメリカ経済」、揺らぐとも「ドル本位制」―「グローバル金融資本主義」のダイナミズム
第3章 1980年代における金融革新とドル体制の展開
第4章 東南アジアの金融システム構造の変化と金融危機
第5章 グローバルインバランスからグローバル・シャドーバンキングへ―バーナンキのglobal saving glut論の展開をめぐって
第6章 欧州通貨ユーロの桎梏―「つなぐ通貨」ユーロと「粉飾された」中央銀行ECB
著者等紹介
岡本悳也[オカモトトクヤ]
1942年生まれ。熊本学園大学教授(専攻は金融論、証券経済論)
楊枝嗣朗[ヨウジシロウ]
1943年生まれ。佐賀大学名誉教授(専攻は貨幣信用論、イギリス金融史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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