内容説明
厳しい試練を迎えている日本の通商政策。TPP(環太平洋連携協定)やWTOドーハ・ラウンドへの対応をめぐり新たな開国論議が高まるなか、見直しを迫られる日本の農業外交。存在感を増す東アジア市場やアジア太平洋地域の活力を取り込むため、日本はどのようなグローバル戦略を展開すべきか。焦眉の日本の通商課題を取り上げた。
目次
第1部 グローバル化と揺らぐ自由貿易体制(グローバル・インバランスと経済政策;世界経済危機と保護主義の拡大懸念;日米経済関係の危うい構図―米国の国家輸出戦略と日本への影響;グローバリゼーションの新段階―新興国多国籍企業の台頭と国家資本主義;難航するWTOドーハ・ラウンドの課題)
第2部 加速するFTAとWTO体制(東アジアにおけるFTAと国際分業;APECの新たな展開と日本の対応;WTOとFTAの関係―悲観と楽観;日本のFTA戦略―現状と課題;WTO・FTAの展開と日本の農政改革)
第3部 東アジアの市場と日本の通商政策(日本と東アジアの産業内分業の進展;東アジアの産業集積と日本の選択;東アジアにおけるリサイクル貿易の現状と課題;中国経済の行方と日中経済関係;東アジアの成長と日本のグローバル戦略)
著者等紹介
馬田啓一[ウマダケイイチ]
1949年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、杏林大学総合政策学部/大学院国際協力研究科教授
浦田秀次郎[ウラタシュウジロウ]
1950年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、スタンフォード大学経済学Ph.D.取得。世界銀行エコノミストを経て、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授
木村福成[キムラフクナリ]
1958年生まれ。東京大学法学部卒業。ウィスコンシン大学経済学Ph.D.取得。現在、慶應義塾大学経済学部教授。ERIAチーフエコノミスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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