内容説明
第1回東アジアサミットが開催され、東北アジア共同体形成の重要性がますます、現実味を持って語られている。本書は、2ヵ年にわたる日中韓の国際共同研究により、日本、中国、韓国、朝鮮(DPRK)、ロシア極東を視野に入れ、共同体形成に不可欠な経済、安全保障、文化における協力や交流の現状を分析し、その課題を明らかにした力編である。
目次
東北アジア共同体の歴史的意義と課題
第1部 経済協力(中国東北地域と朝鮮半島の経済関係の現状と展望―中朝経済関係の課題;中朝国境貿易の現状及び国境地域の社会・経済に対する影響;積極的に入ってゆく経済協力―南北朝鮮の経済協力を通じた北朝鮮の東北アジア経済協力への参加方案;中国の「経済成長方式転換」とソフトウエア・アウトソーシング―大連の役割 ほか)
第2部 安全保障と文化交流(東北アジア地域協力と中日韓関係;「東北アジア共同体」結成の求心力と遠心力―「文化縁・文化溝・文化力」に即した考察;両岸関係に関するポスト国族主義的思考;「韓流」と東北アジアの政治 ほか)
著者等紹介
松野周治[マツノシュウジ]
1950年、和歌山県生まれ。立命館大学経済学部教授。日本アジア経済関係史を専門とし、日中関係を中心に、東北アジア地域経済関係の歴史と現状を研究。立命館大学東北アジア地域研究センター長、環日本海学会理事
徐勝[ソスン]
1945年、京都府生まれ。立命館大学法学部教授(比較人権法)。東アジアでの重大な人権侵害とその回復、和解と平和を研究。立命館大学コリア研究センター長、日本平和学会理事
夏剛[カゴウ]
1954年、中国上海市生まれ。中国社会科学院外国文学研究所講師、京都工芸繊維大学助教授を経て、立命館大学国際関係学部教授。専門は日中文化・社会比較。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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