内容説明
ソニーの出井伸之会長や日産のカルロス・ゴーン社長だけに注目していてよいのか。非実証的で「事後的判定概念」でしかない経営技能(経営手腕)を、見えるものだけで論じていないか。独自の概念「非・管理プロセス(N‐MP)」を基礎に既成の経営理論と経営者育成論との質的断層を論証し、経営技能習得の証しについて冒険的な仮説構築を図る。
目次
第1章 本研究の視座と中心的仮説(本研究の視座;中心的仮説)
第2章 経営者の育成と既存のアプローチ(既存のアプローチに対する批判的考察(対「経営理論」;対「経営(者)能力論」))
第3章 経営技能の中核概念:非・管理プロセス(N‐MP)(非・管理プロセスへの着眼;N‐MP概念の意義;情報収集行為に見る対人関係行為;経営技能の非実証性;経営技能と経営者の選任)
第4章 経営技能とケース・メソッド(育成方式の見直し;新たなる育成目標ケースの活用法;「良質なケース(high-quality case)」の意義
経営技能の意義
経営技能の大原則と実践性
経営史学で確認される経営技能
具体的ケースに見る経営技能
経営技能の習得)
著者等紹介
辻村宏和[ツジムラヒロカズ]
1953年愛知県に生まれる。1976年上智大学経済学部経営学科卒業。1983年上智大学大学院経済学研究科博士前期課程を経て、同・博士後期課程単位取得、中部工業大学(1984年より中部大学に名称変更)専任講師。現在、中部大学経営情報学部教授。専攻は経営組織論・経営教育(経営者育成)論
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