出版社内容情報
《内容》 涙道疾患は,外眼部疾患の中でも容貌に関与する面が少なく関心のもたれにくい分野である.しかし流涙を訴えて外来を受診する患者は稀ではなく,診断では悪性腫瘍の除外は必須である.治療では長期間悩んでいた病状を一回で治癒させることのできる医師としての醍醐味を味わえる疾患もある.近年涙道疾患に対して興味を持つ眼科医もふえてきているが,現在涙道疾患の診療について標準となる成書がない.本書は,涙道疾患の基本的知識から最先端までを網羅し,実際の処置や手術のコツもできるだけ具体的に盛り込んで,日常診療に十分対応できる内容となっている.
《目次》
総 説
I.涙道疾患診療の進め方
II.涙道の解剖と生理
解 説
I.涙道疾患の病態と診断
1.先天異常
2.炎症
1)涙小管炎
2)涙嚢炎
3.外傷
4.異物
5.導涙機能障害
◎鼻手術による涙道障害への対応
6.腫瘍
7.鼻腔・副鼻腔疾患の波及
II.上部涙道疾患の治療手技
1.涙点形成術
◎幼児の涙嚢鼻腔吻合術
2.涙点閉鎖術
3.涙小管掻爬術
◎涙嚢鼻腔吻合術の麻酔法
4.断裂涙小管縫合術
5.涙小管形成術
6.涙道瘻閉鎖術
7.導涙機能障害の治療
◎鼻鏡の使い方
III.下部涙道疾患の治療手技
1.先天鼻涙管閉塞開放術
2.シリコーンチューブ留置術
3.涙嚢鼻腔吻合術
4.結膜涙嚢鼻腔吻合術
5.涙嚢摘出術
6.急性涙嚢炎の治療
◎涙嚢鼻腔吻合術の出血への対応
◎涙嚢鼻腔吻合術における骨開窓部の位置と合併症
IV.涙道疾患の診断
1.画像診断
1)CT, MRI
2)UBM
2.内視鏡
1)鼻内視鏡
2)涙道内視鏡
◎流涙とマイボライン
◎流涙と結膜弛緩症
トピックス
■涙道疾患におけるイルミネーターの応用
■涙嚢鼻腔吻合術鼻内法
■涙道疾患の鼻内視鏡下手術
■涙道疾患のレーザー治療
連載
眼研究の最先端:
ヘルペスウイルス感染症 一臨床型:桐沢型ぶどう膜炎
印象に残った症例:
心因性視力障害と診断されたLeber病保因者
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