出版社内容情報
《内容》 癌の自然史を知ることは臨床的にも重要な課題であるが,その研究には癌患者をprospectiveに観察する困難さがあり,また長い年月を要する.本書は,著者の40年にわたる豊富な臨床経験,とくに固定集団の逐年検診の経験に基づく胃癌の自然史研究を集大成した類例のない貴重な書.手術などの治療拒否例のprospective studyや見逃し例のretorospective study,良・悪性の鑑別が難しい例のfollow up など約60症例の経時的変化を,X線と内視鏡所見をもとに詳しく解説.オーバー診断・治療を避けるのに必要な視点や癌検診の今後のあり方についても言及している.4色刷 《目次》 1.胃癌の自然史 2.手術拒否患者の発見から死に至るまでの経過観察例 3.発育・進展のおそい癌 4.大多数の胃癌の発育・進展様式 (1)smに深達した例 (2)mp以深に深達した例 5.発育・進展の急速な癌 (1)Linitis Plastica 型癌(LP) (2)LP以外の急速に発育・進展した癌 (3)m癌の再発死亡例 6.retrospective および prospective にみた胃癌の存在期間と発育・進展様式 (1)発育・進展の時間的推移 (2)発育・進展様式 (3)臨床への応用 7.スキルスとは (1)スキルスとLPとの関係 (2)LP以外のスキルス 8.胃底腺領域の小さなUI(-)の早期癌 9.難治癌の頻度10.深達度診断への応用 (1)prospective, retrospective にみたm癌の形態的変化 (2)m, sm1~sm3, mp~ssの種々像 (3)深達度診断の難しいse癌11.腺腫(異型上皮)とⅡa病変 (1)臨床的にみた癌と腺腫の鑑別診断 (2)IIa病変の頻度12.Panendoscopy からみた胃癌の自然史13.有病率と罹患率からみた胃癌の自然史14.胃癌検診の効果と今後のあり方 (1)固定集団の逐年検診からみた癌検診の効果 (2)間接X線の診断 (3)間接X線と血清ペプシノゲン(PG)との関係 (4)今後の胃癌検診のあり方 (5)胃癌の自然史の今後文 献あとがき索引
内容説明
著者の40年の臨床経験から振り返って、見逃し例のretrospective study、良性、悪性の鑑別が難しい例のfollow upの症例を検討。術前の精密検査で得られた写真も適宜挿入している。
目次
1 胃癌の自然史
2 手術拒否患者の発見から死に至るまでの経過観察例
3 発育・進展のおそい癌
4 大多数の胃癌の発育・進展様式
5 発育・進展の急速な癌
6 retrospectiveおよびprospectiveにみた胃癌の存在期間と発育・進展様式
7 スキルスとは
8 胃底腺領域の小さなUI(-)の早期癌
9 難治癌の頻度
10 深達度診断への応用
11 腺腫(異型上皮)と2a病変
12 Panendoscopyからみた胃癌の自然史
13 有病率と罹患率からみた胃癌の自然史
14 胃癌検診の効果と今後のあり方
著者等紹介
西沢護[ニシザワマモル]
前東京都がん検診センター所長
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