内容説明
大陸国・陸軍国だったドイツが、英国に次ぐ大海軍国になっていった過程を、ウイルヘルム2世、ティルピッツ海相、レーダー元帥、デーニッツ元帥ら指導者の戦略・戦術で読み解く。ドイツ海軍の最大の特徴「潜水艦戦略」についても詳述。
目次
第1部 ドイツ海軍の成立から第一次大戦敗戦まで―ウィルヘルム2世とティルピッツ(初期のドイツ海軍;ウイルヘルム2世と海軍;ティルピッツと海軍;海軍の大増強へ;第一次世界大戦)
第2部 第一次大戦敗戦からナチスドイツの誕生と第二次大戦勃発まで―ドイツ海軍を率いたレーダーとデーニッツ(敗戦後の混乱を乗り切ったレーダー提督;生粋の潜水艦乗りデーニッツ提督;ナチス・ドイツの誕生)
第3部 第二次大戦勃発(戦雲急を告げる;第二次大戦の緒戦)
第4部 第二次大戦におけるUボート艦隊―デーニッツの潜水艦戦略(潜水艦問題;デーニッツ、海軍総司令官に就任)
第5部 Uボートのエース ウォルフガング・リュート(海軍士官となる;第二次大戦勃発とUボート艦長;最高勲章受章;異例の30歳での大佐昇進、兵学校校長から敗戦と事故死)
著者等紹介
谷光太郎[タニミツタロウ]
1941年香川県生まれ。1963年東北大学法学部卒業。同年三菱電機入社。1994年山口大学経済学部教授。2004年大阪成蹊大学現代経営情報学部教授。2011年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カシュウ
1
正直特別な印象を受けませんでした。 内容が脱線したり、時系列が合わなくて同じ説明を重複したり…と気になる欠点がありました。ドイツ海軍に重要な役割を果たした個人に焦点を当ててはいるのですが、もっとドイツ海軍の戦略面や活動に焦点を当てても良かったのではないか?という印象でした。WW1WW2のドイツ海軍を知るには手ごろな本という印象を受けましたが、正直な所他の本を読んでも代替が利いてしまうのではないか…という印象です。2021/07/02
竜王五代の人
0
ウィルヘルム二世(コンプレックス持ち)と一緒に大海軍建設の夢を追い、そのため軍政のトップ海軍大臣の地位にあったため、指揮することはかなわなかったティルピッツ。官僚型で、独立し確立した海軍を目指し、各種艦種のそろった艦隊を志向したレーダー(対米で比率の同じ艦隊を建設し、政治から遊離していた日本海軍に似ているような)。潜水艦通商破壊戦で英国を倒すんだ、と純粋・楽観的・積極的な男、デーニッツ。そして潜水艦艦長代表リュートと、人物中心(戦史はあっさり)で語るドイツ海軍史。2024/01/28