内容説明
1840年代~1920年代の近代の歴史をグローバルな視点で書き下ろした全く新しい記述スタイルの通史。世界史と日本史の枠を越えたユニークな構成。歴史のダイナミクスを感じられる“大人の教養書”。
目次
はじめに なぜ歴史を学ぶのか?
世界史との邂逅―近代の幕開け
岩倉使節団が学んだこと―バランス・オブ・パワー
「万国公法」と「帝国主義」の同義性―東アジアの内部秩序
近代日本の東アジア戦略―帝国主義の進路
日清戦争と条約改正―力の政治
グレイト・ゲーム―盤上の駒と役割
世界の中の「日露戦争」
日露戦争後の東アジア情勢―「韓国併合」と「辛亥革命」
第一次世界大戦と日本の外交―「総力戦」と日米関係
国際連盟の創設と「理想主義」―国際秩序の転機
「ワシントン体制」と戦争違法化の世界
おわりに 日本はなぜ侵略国になったのか?
著者等紹介
伊勢弘志[イセヒロシ]
明治大学文学部兼任講師、成蹊大学非常勤講師。1977年、大分県生まれ。2001年、國學院大学文学部史学科卒業。2004年、桜美林大学大学院国際関係学部修士修了。2011年、明治大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
26
歴史総合の目標は、現実の問題について考える際に歴史を参照する姿勢を意識的に育成する(5頁)。ビスマルクは岩倉使節団に、世界各国は親睦礼儀をもって交流しているが、実際には強者の論理が実情として国際環境の厳しさを突き付けたという(31頁)。英露が覇権をかけて世界中で競う争いをグレイト・ゲームと呼ぶ(55頁)。大使と公使の違いは、前者が外交使節の最上位。後者が大使に次ぐ地位(61頁)。条約・協約・協定・条規・同盟・協商の違いも説明がある。条約と協定は同義。上記は中国語。同盟は軍事。協商は同盟と友好関係間の合意。2021/02/18
ひで
4
黒船から第一次大戦後までの、日本とそれを取り巻く列強国との歴史書でした。知らない事ばかりで面白く読めました。2020/10/09