内容説明
日露開戦前と辛亥革命時の陸軍参謀本部の対応を「情報戦争」の視点で政治・軍事史的に再検証する。
目次
第1部 日本陸軍情報将校の系譜と参謀本部(陸軍情報将校の起源;日本陸軍の情報活動)
第2部 情報戦争としての日露戦争(日本陸軍と日英軍事協商;開戦前の対露情況判断;日露両軍の情報活動比較 ほか)
第3部 参謀本部の対清情報活動(辛亥革命と参謀本部第二部の対応;外郭協力組織;情報工作員金子新太郎の対清派遣)
著者等紹介
佐藤守男[サトウモリオ]
1932年三重県生まれ。1950年三菱重工業名古屋製作所入社。同年警察予備隊採用。陸上自衛隊北部方面総監部第2部(ソ連一般情報)、中央資料隊第1科(ソ連軍事情報)、陸上幕僚監部第2部調査別室(ソ連通信情報分析)を経て、1985年防衛庁事務官に転官(通信情報専門官)。1992年定年退職。同年北海道大学大学院法学研究科公法専攻修士課程入学、1999年同博士課程修了、博士(法学)。現在、北海道大学大学院法学研究科附属高等法政教育研究センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nakaji47
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真面目な学術論文。参謀本部情報将校の系譜を丹念に追ったもの。内容は精緻で、特に日露開戦直前の日英軍事協商の成立過程についての研究は、極めて興味深い。また後半の辛亥革命勃発時の参謀本部の対応について、私見と雖も国家分裂構想を基本戦略とした点は、その後の満州国成立に繋がる萌芽ではなかったかと思う。明治陸軍は情報を重視し日露戦争に勝利したが、何故昭和陸軍は情報軽視に舵をきったのか。最後の疑問は未だ解決されていない、この国の官僚制度の暗黒である。2015/01/02
キミ兄
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http://sevenseasofrhye.blog.fc2.com/blog-entry-304.html ☆☆☆2013/11/17