内容説明
経済効率だけが優先され、競争を強いられる現在の農業。そこには、一人ひとりがバラバラで農業につかざるを得ない生産者の姿がある。産直農業は、この現実との闘いでもあった。太く大きく確かなものとなつた産直の流れは、一人ひとりの生産者をつなぎ、消費者との強い絆をもたらしている。経営の安定と、働き、生きる歓びを取り戻したのだ。「人間」を描き続けてきた作家が、産直農業と生協運動の可能性に光を当てた感動のドキュメント。
目次
第1章 さいはての馬鈴薯の村から
第2章 村をつくり人を育てる農協
第3章 なぜ、今、人と人との協同なのか
第4章 大胆に農民、消費者をつなぐ大運動を
第5章 安全安心から豊かさづくりの協同へ
第6章 食と農と文化と―“ごいっしょに”協同の筋道
第7章 まち人間のふるさとづくりを目指して―むらの人間の人づくりとともに
第8章 農業、農村切り捨てに負けないで―ある大規模農協の模索とともに
終章 むらの女、まちの女が手を結ぶ