出版社内容情報
読者から大きな反響と共感が寄せられた『老~い、どん!』から3年。待望の続編!
90歳目前となった樋口恵子さん。
人生の終いも見据えた言葉の数々は「たとえヨタヘロしながらでも、
前向きにおおらかに進みたい」というシニア世代に勇気を与えてくれます。
読者からの人生相談のほか、盟友・坂東眞理子さん(昭和女子大学理事長)
との対談「ヨタヘロ期のたしなみ」も収録。
大いに笑ってうなずいて、元気がわいてくる1冊です。
目次
第1章 年は取っても市民の一人(老いて聴く力;もう一つの「老ろう介護」 ほか)
第2章 長く生きる女性こそ、わが身を大切に(「わきまえ」と「蛮勇」の二刀流;ゆるやか体育系女子を目指して ほか)
第3章 高齢者が主役になるために(高齢者が当事者です;非力ではあるが無力ではない ほか)
第4章 終いの人生の技法(終活ならぬヨタ活について;行こか戻ろかヨタヘロ見舞い ほか)
第5章 ヨタヘロ期のたしなみ 対談 樋口恵子×坂東眞理子
著者等紹介
樋口恵子[ヒグチケイコ]
1932年東京都生まれ。東京大学文学部卒業後、時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。東京家政大学名誉教授。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
57
「勇気ある先輩の存在はなんと頼もしいことよ。」と、樋口さんが「おわりに」の中で書いていらっしゃる。私にとっては、樋口さんこそ勇気ある先輩の筆頭で、本書に綴られたご自身の老いの現実に「心せよ」と言われているような気がした。老いを嘆くのではなく、事実として受け止めて、後続の私たちがもっと生きやすく安心して過ごせる社会の仕組みを考えなければと、新たな原動力にしていらっしゃる。そこに広く深いシスターフッドを感じた。90歳の樋口さんに、またまた励まされた。2022/06/29
わんつーろっく
25
70代はまだまだ老いの華、働き盛りだとおっしゃる坂東眞理子さんとの対談があっぱれ。お金や権力が欲しいのではなく、もっと世の中に働きかけたい、世の中を変えたいという欲は生きるエネルギーとなり、諦めず見果てぬ夢を見るのが高齢者の特権だと。女性の人権向上、高齢社会をよくするための活動は、これからの私たちのロールモデルだろう。「美人長命才女多忙」のお言葉、頂戴いたしました。はい。2023/12/28
katoyann
22
エッセイ。齢90を迎え、「ヨタヘロ期」(半分自立が難しい時期)の生活を描いている。女性の場合は高齢になると骨が弱くなるらしく、樋口さんも自宅の階段から転倒して全身打撲になったのだとか。ちなみに男性の場合は心疾患と脳梗塞による半身麻痺に陥りがちだという。 樋口さんの場合は娘さんが医師で同居しているのもあるし、サービスも色々利用しているから理想的なサポートがあるよなぁ、と少し羨ましくもある。老後って不安だらけだな。2023/07/16
ごへいもち
15
年を取るってそういうことなのかということが雰囲気として伝わってきた2023/03/08
小紫
9
いや〜こんな風に歳を取りたいものです。人ぞれぞれ事情は異なるので著者そのままの手法を取り入れたりするのは難しいでしょうけれど、でも心構えとして知っておくのは悪くないと思います。年を取ってからのある種の目標にもなるでしょうし、社会問題上の知識として覚えておいて損はないと思われます。とにかく、私もなるべく辛い思いをせずに「ヨタヘロ期」を過ごしたいものです。《図書館》2022/08/20