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内容説明
そこには二人しかいなかった。両親は急逝し、撲と妹はおさないころに、二人ぼっちで世界に放り出された。世界は理不尽で、残酷なことだらけで、冷たく眼前にあった。ただ、現実を生き延びるために、手をとりあうしかなかった。その絆だけが確かだった。決して分かたれることがない唯一の証。愛なのか、恋なのか、依存なのか、わからない。わからないけど…。絵本作家・大吾は、白血病を抱える妹・一樹に彼女が不治の病である事実を隠しながら日々を送っていた。そんな彼の目の前に、モノクロームの世界から異界からの使者が現れる。その存在は、自らを生神と名乗り、青年・大吾の生の終わりを告げる。「君は、今晩死ぬんだ―脳溢血でね。ただし、ある契約をすれば執行猶予を与えよう」ミステリー大賞の俊英が描く、生と死を切り取った全く新しい物語。ヤングミステリー大賞第6回奨励賞。
著者等紹介
沖永融明[オキナガトオルアキ]
1988年生まれ。『イキガミステイエス―魂は命を尽くさず、神は生を尽くさず。』でヤングミステリー大賞第6回奨励賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まごたく
3
今年最後の本…かな!?1作のみの作家さんで当時10代後半だったそうですが、とにかくすごい熱量でした。たぶんジャンルは伝奇物。作者さんが若い場合、大体いつも「若い時に読みたかった」という感想ばかり言ってしまうけど、この本は10代の頃の感覚で読んでたかも。もう少し寝かせてまた読んでみたい。2017/12/29
レッツ拝読
2
兄は妹のために、妹は兄のために。イキガミの掌の上で、而してその選択は・・・。荒削りなところもあるが、なかなか読ませる。情熱というより情念を感じるなあ。本作以降は音沙汰ないようですが、まだ若いんだし戻ってきてほしいね。2012/02/07
ガラパゴスタメ五郎
1
文章は粗削りというか良い意味で勢いがあり、作者の熱意がよく伝わってくる作品でした。
wm_09
1
近親モノじゃないじゃないすか!それはともかく、まあミステリではないし詰め込みすぎなところはありますが、これだけで消えるのは勿体ない人だったのでは。(青)2010/06/26
永山祐介
1
詰め込み過ぎた感もありましたが、読ませる力のあるお話2008/05/02