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内容説明
「で、優姉の将来の夢ってなんなの?」正吾は何とはなしに、聞いた。「うーん…それを話すときっと正ちゃんを苦しめることになると思うんだ…」優子は、少しゆっくりとした口調で応えた。日曜日の昼間。時間をもてあました正吾は、従姉妹の優子のもとを訪れる。定食屋さんの定休日、少しゆったりとした時間の流れの中。優姉に作ってもらったオムライスは、優しくそして少し甘く正吾の喉をふわっとおりていく。そして、語られる優子の夢―。それは、小さいけれども、とてもとても素敵な夢だった。(「寝起きの悪い定休日」より)DEARの中で語られることのなかった、正吾とそして友人たちの友情や恋愛―それは、時空の歪みの外にあり決して失われない日常の何気ないひとこまだった…。大好評タイム・ループ・ミステリーの初短編集。
著者等紹介
新井輝[アライテル]
「ホビー・データ」を経て現在フリー。ゲーム制作のノウハウをもとに、小説家として本格始動
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J・Kaiyou3426
2
読了。今までと違って特に事件も起きたりしないが、それはそれで有りかな。今回は一人一人の悩みやキャラクターの内面について描かれており、今までスポットライトが当たって来なかった人物に焦点を合わせて書いていたりと結構好き。 続編が出ていないのは、少し寂しい気もするがもったいないと思う。2015/05/31
ゲシャン
2
誰が死ぬわけでもない、そんな番外編短篇集。トーカの世界は置いておくとしても、時間は無情に流れて、それぞれの関係は否応無しにも変わっていくっていうことが感じられる話でした。ちなみに本作以降このシリーズは残念ながら出版されておらず、作者さんに聞いてみたところ出す予定はないとのことでした(;_;)2014/01/14
tuppo
0
やっぱroomと照らして読むと面白い。「その人が大切だって思うことを大切にしてあげたいって言うのが、私は愛なんだと思う。そして、それがお互い噛み合うことが愛し合ってるってこと」2014/03/18
tuppo
0
『Room No.1301』の習作で、なんちゃって人生論の大盤振る舞い。短編集なんで各主張ごとに作者が一番適当と思える状況を設定している。人生論の内容はどーでもいいとしてその状況設定が本当に適当かどうか自分で判定するのが楽しい。前半三作はぶれてんなぁーとか。『嘘とホントと、やはり嘘』は良い具合とか。また、このなんちゃって脱構築人生論は全部Room No.1301でも語られるのでそれと比較するのも割合楽しめた2012/07/28
永山祐介
0
超然としすぎてる主人公は相変わらずだなあ。そんな「良い人」しててどーする、という気がしなくもない。正吾の場合、努力してやってるんじゃないあたりが致命的。2004/02/11
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