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内容説明
好奇心が猫を殺す―この事件もちょっとした好奇心がきっかけだったのかも知れない…。大学で民俗学を学ぶ宮地紀之は諏訪信仰の野外調査のさなか、北アルプス山中で鎌が幹に打ち込まれた奇妙な神木を発見する。いけないことと知りながら、学問的興味からその鎌を木から削り出してしまう宮地。だがその行為を村人に発見されて、彼は神木に神を再び封印するための“祭”に参加させられることになってしまう。とりあえず儀式が執り行われるまでの間に、祭について調べて回った宮地は、件の村の神主の血筋をもつ高藤正哉とその妹の梓の存在を知り、連絡を取る。が、それが忌まわしき“裏”の祭りを引き起こしてしまう“出会い”になることを彼はまだ知らなかった…。異才・加門七海により描き出される“祭”の真の姿!迫真のネオ・モダンホラー登場。
著者等紹介
加門七海[カモンナナミ]
東京都墨田区生まれ。1992年『人丸調伏令』で小説家としてデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マサキ@灯れ松明の火
12
古より「穢れし血」を持つと云われる「高藤家」。「穢れし血」を受け継ぎ、己が望まぬのに…人の死を呼び寄せてしまう正哉。神木の封印を解いてしまった民俗学を学ぶ紀之。2人が出会いし時…「裏」の祭が動き出す…数多の贄の血を求める狩猟神の鮮血の祝宴が…始まる…生き残るのは…果たして……そして…今も「裏」の祭は…「時」を待つ……新たな血の祝宴の日が来る「時」を…2013/09/29
みどり
4
多分再読になるんだろうと思うんだけど・・・。 大筋は覚えていて、既視感があるのに、文章が違うと思ってしまうのは20年の年月がこの人の文章が好きじゃなかったんだろうな、と言うことかも。3冊入手したものの1冊目。2021/06/24
Spok
4
民俗学ホラーでいろいろと面白い学説のような話は楽しめた。ホラーとしては怖いというより謎の祭りが面白かった。2016/04/21
chisa
3
CLAMPの表紙に惹かれて読んでみた。人の死を招く穢れた血をもつ正哉と、神木の封印をといてしまった紀之。導かれるように始まった「裏」の祭りと、日本神話や伝承などがうまく合わさってなんだか恐ろしかったです。最終的に蟲が完成し贄人が選んだ結果が正しいのかは判らないけど、正哉と紀之が無事で良かった。因果から解放されて、これからこの2人が友人になったりしたらいいな…と思いました。いつかxxxHOLiCに2人が出ないかこっそり期待してます(笑)2010/01/17
なお
2
面白かった。山間の村の古い神事、ってだけでそそるのにメインの青年ふたりがなんか、うん…ほんのりあやしく見えるのもまたよい…。加門さんのお話はいつも面白くて好きです。読後よく見たらラノベレーベルでびっくり。そしてなんか見覚えある絵柄の挿絵だと思ったらCLAMPでまたびっくり。読後初めてあらすじに目を通したら「ネオ・モダンホラー」と銘打たれていて…いやホラー…では、なかった…。2015/05/01