- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 富士見ファンタジア文庫
内容説明
「単純この上ない二択です。このまま穢歌の庭の扉が開ききって浮遊大陸が滅亡するのを待つか、それとも、ありとあらゆる犠牲を覚悟のうえでセラの虚像と戦うか」氷結鏡界を突破した三体の強力な幽幻種―『セラの虚像』。天結宮を追放されたシェルティスの前に現れた異篇卿イグニドは、セラの虚像を一緒に倒そうとシェルティスに提案を持ちかける。一方、天結宮では巫女のユミィが統政庁のゼアドールたちと共にセラの虚像の討伐に向かうことになり―。交錯するそれぞれの思惑、壮絶なる死闘、そして明かされるイグニドの正体―。絶望の中で少女の祈りが世界を守る、重層世界ファンタジー。
著者等紹介
細音啓[サザネケイ]
『黄昏色の詠使い』にて第18回ファンタジア長編小説大賞佳作を受賞。同作でデビュー。神奈川在住の兼業作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
Aoi-Takt本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
44
遠い空の下、緋色の髪をした目覚めの少女と、夜色の髪をした夜明けの少年が交わした誓いを覚えている。天結宮、天の車、異篇卿、異なる三つの音色が奏でるたたかいの多変重奏。低く激しき楽の音の中、高らかに清らかに捧げられるは少女のちからあることば。全ての眠れる子供たちを目覚めさせ、祝福を与えるその福音に、遠い世界が重なった。二つの言葉、二つの祈り、二つの涙。その存在を偽りとされた少女。ただ一つ確かなものがある。それは彼への絶対的な信頼と、想いの強さ。あの日の誓いは今も胸に。待ってて。きっと君の元へ辿り着くから。2012/05/19
Tomokazu Kumada
28
氷結境界を突破して現れた「セラの虚像」と呼ばれる3体の強力な幽幻種。「黒竜(アマデウス)」・「巨蛇(ミクヴエクス)」・「聖者(ヘケト・ラスパ)」の3体は、魔笛結界を展開し「穢歌の庭(エデン)」へと繋がる扉を開けようとしていました。ソフィアを追放され辺境の極寒地域「フェンリルの棘森」にて巡回任務中のシェルティスは、目の前に現れた異篇卿イグニドからセラの虚像を倒す為に共闘を持ち掛けられ、ユミィも統政庁のゼアドール達と共に討伐へと向かいますが…、幽幻種との壮絶な死闘・遂に明かされるイグニドの正体に注目の第9巻。2013/01/13
コリ
27
最強幽幻種を討つ為、異篇卿や天の車と手を組んでの総力戦。読んでて燃えた。超燃えた。ただ、緊張感タップリだった分レオンの出遅れが本当に不憫というか…。春蕾は居ないしアマデウスは押し付けられるし(苦笑)マハとゼアドールの再開に期待してたんだが…残念(笑)イグニドの正体も発覚。でもまだまだ謎がありそう。モニカも積極的に。挿絵付きの「お守り」は反則だよなぁ(笑)ラストにまた波乱が…どうなる?次回も楽しみ。…最後に一つ。イリス!嘘つくな!!思いっきりポンコツ駄メイドだったじゃんか!!(笑) 2012/04/01
雪守
17
前巻のラストで出現した三体の規格外幽幻種の討伐編。物語の加速度が急上昇してきました。幽幻種の名前についてはもう出てきたかというのが印象。ユミィやノエシスの開放序詞からして色々と懐かしいです。そしてようやく素顔を見せたイグニド、その今後の行動を含めて続きが楽しみです。2012/03/27
いかずち
14
ライトノベルの王道を行く「既存の最強キャラ」と新しい敵が戦う展開で、非常によかった。恋愛面でもキャラクターの関係性が複雑になっていっており、今後に期待がかかる。次巻以降では今まで隠されていた穢歌の庭とシェルティス、ユミィの関係性がついに明かされそうだ。オススメ度:★★★★☆(熱いバトルが好きな方へ)2012/03/21